【ガラルユナイトFINAL使用構築】チーム7位/個人60位
○はじめに
今回は、10/22開催の仲間大会「ガラルユナイトFINAL」で使用した構築記事となります。
剣盾初期環境を、このゲームをさまざまなルールを通じて最後までプレイしてきた人間が再挑戦するとどうなるかについてまとめたものです。
思考の整理のために書き留めていたことを供養するつもりで公開します。
○構築経緯
当初は「ステロ+珠ダイジェット+ミミッキュ」が最強だと考え、初期の構築記事を参考に「襷ジュラルドン(ステロ電磁波岩石封じ徹底抗戦)+珠ギャラドス(竜舞3W)」を軸として使用していた。
しかしジュラルドンが「とんボルチェン+上からの抜群技」で出落ちすることが多く、電磁波や岩石封じの技外し等も含めると、実質何も仕事をしないで数的不利を取ることが負けに直結していたため、起点作成にこだわらない構築を目指した。
また、初期環境TOPの並びである「ズキュントス」(ドリュウズ、ミミッキュ、カビゴン、ドラパルト、トゲキッス@1)に勝てない人間には人権を認めてもらえない環境であるため、そこにも厚くすることを意識した。
コンセプトは僕が得意とする「誤魔化し枠で受け流しながらエースを通す」こと、相方のくろゆきひめさんが得意とする「アグロ寄りの制圧&詰ませパーティ」である。
2体目の入れ得ポケモンである「水ロトム」をHBベースで採用。ダイマックス抜きで強い枠として「鉢巻ヒヒダルマ」と「襷シャンデラ」を採用。ダイマ枠として「S振りA特化ラムカビゴン」と「強運ピントレンズトゲキッス」を採用し、構築が完成した。
○個別解説
・ミミッキュ@チイラのみ
特性:化けの皮
調整:陽気H12 A244 S252
技構成:呪い/身代わり/じゃれつく/影撃ち
調整意図:
H…身代わり3回・身代わり1回呪い1回で木の実消費S…ミラー意識の最速
A…余り
当初はテンプレの剣舞3Wで採用していた。
しかし剣舞してダイマックスするより、最低限のアタッカー性能は確保した上で、受けにくるアマガドヒドナットその他面倒な耐久ポケモンまで崩せるようにした方が強いことに気づき、本番2日前に型を変更した。
この変更は大正解で、「先行ダイマによる数的有利の確保→呪いリレーによる詰ませ」が可能となり、勝率が格段に高まった。
トゲキッスやカビゴンによる初手ダイマで荒らして、身代わりと皮を駆使して相手の打開ダイマをいなした後、呪いで退場→ラスイチで締める動きが強すぎた。
≪他に考察した型≫
光の粉ノーウェポン型…初手置き性能が高く、出し負けが存在しない唯一の型であり上振れ製造機。他の積みエースとの相性も抜群なのでぜひともこの型で使いたかったが、天敵である「型破りドリュウズ」と対面することが多すぎて廃案となった。
・ロトム(ウォッシュ)@オボンのみ
特性:浮遊
調整:図太いH252 B164 C36 D4 S52
調整意図:
S…準速60族抜き
余りは振り分け
いわゆるクッション。
物理ポケモンの機能停止、対面操作、自身も積みエースとなり得る欲張り構成であると同時に過労死枠。
後述するトゲキッスやヒヒダルマとの相性がよく、ほぼすべての相手に選出した。
ハイドロポンプは当たった回数より外れた回数が多かったし、素の火力がないので積んでないと役割対象であるドリュウズすらワンパンできないので、悪の波動でもよかったと思う。
・ヒヒダルマ(ガラル)@こだわり鉢巻
特性:五里霧中
調整:陽気H4 AS252
調整意図:なし
語ることのない火力バカゴリラ。
相手のスカーフを警戒し、不利対面ではロトムに素引きすることが多かったのでサブウェポンは蜻蛉を切り、ナットレイに打つフレドラ、ドヒドイデに打つ地震、構築単位で重いヒトムやギャラドスに打つストーンエッジとした。
水ロトムのボルチェンから安全着地させて目の前に通る技を打つだけで受からない火力を押し付けていけるので、鉢巻で採用して良かったと思う。
・シャンデラ@気合いの襷
特性:すり抜け
調整:控えめCS252 B4
技構成:シャドーボール/大文字/エナジーボール/トリックルーム
調整意図:なし
壁構築・身代わり絶対許さないマン。
アーマーガアを牽制し、カビゴンを通すのが狙い。
技構成は範囲と火力重視の3Wと、こちらのエースが遅いので素早さ補佐のトリックルーム。
結果的には一度も使わなかったが、そういう手段も取れるというだけで戦術の幅が広がった。
トゲキッスをトリルエースとする場合は、最終ターンにダイジェットをすると以後ずっと上から動けるのでこのムーブは覚えておきたい。
・カビゴン@ラムのみ
特性:厚い脂肪
調整:意地A252 B180 S76
調整意図:
A…特化
S…無振りトリトドン抜き
余りB
いわゆる「ズキュントス」にめっぽう強いポケモン。基本的には初手ダイマする。
初手の襷ポケモンをナックルスチルで踏み台にし、2体目に自爆を当てれば相手は崩壊しているため、ほぼ勝ち。
鬼火も欠伸もトリックも効かないので、初手に来やすい欠伸守るカビゴンやトリックロトム、カバルドン等をカモにしていた。
≪他に考察した型≫
・HB鈍いリサイクル型…遂行速度が遅すぎるため一撃技や急所被弾による下振れ製造機となるリスク、壁等でサポートしてあげないと動かしにくいため廃案。
・残飯欠伸守る型…この構築にステロ撒きがいないので欠伸ばかりしても何の圧力にもならず、また2Wではどの組み合わせでも突破できないポケモンが出てくるため、廃案。
(ノーマル炎だとミミッキュやバンギラスに勝てない、鋼地面だとロトムやアーマーガアに勝てないなどなど)
・腹太鼓3W型…トリックルームや壁から展開しないと使い物にならない。特にシングルバトルにおけるトリックルームは交代透かしやダイウォールにより枯らされやすいので廃案。
・トゲキッス@ピントレンズ
特性:強運
調整:控えめH116 C140 S252
技構成:エアスラッシュ/大文字/原子の力/悪だくみ
調整意図:
H…実数値175で16n-1
S…極力上から動けるように準速
余りC
上振れ製造ポケモン。壁展開やピクシー等耐久面での積みポケモン許さないマン。
技構成はトゲキッスをトゲキッスたらしめるエアスラッシュ、鋼に打つ大文字、ヒトム意識の原子の力、ダイウォール枠かつ有利対面で積める悪だくみ。
天恵でなくてもエアスラで怯む確率はあるわけで(逆に天恵エアスラでも確定で怯むわけではない)、そこに急所まで乗ると最強となるので強運で正解だった。
よく確率に頼ると「運ゲー」だと非難されがちだが、本来1/24の急所確率を1/2まで引き上げられるのは立派な強さだと思っている。
もちろん急所を引けなかったことで負けた試合もあるが、無限の勝ち筋をどの状況からでも作り出せるのは、このポケモンの唯一無二の性能である。
○基本選出
vsアーマーガア入り、ヒトムナット系、ラプミミノラゴン…水ロトム+トゲキッス+ミミッキュorシャンデラ
vsアーマーガアなしズキュントス…カビゴン+ミミッキュ+ロトムorシャンデラ
vs壁展開、積み展開…全体的に有利なので誰を選出しても大抵勝てる
ヒヒダルマは不利な相手が一体でもいる場合は出さない方向で考える。
○無理なポケモン、並び
・とんぼルチェン×アイアント
練習会で当たらなかったのでほぼ切って考えていた。
本番で一度当たり、大文字を外して負けた。
なんか外れそうだなぁと思っていたら、案の定外した。
後出しで対応させられがちなので常に1手遅れる。水ロトムの体力管理を怠るとジリ貧になり負け確定。
○最終結果
戦績:チーム7位 個人60位/1574
練習会ではずっと負け越し、毎日毎日構築の中身を取っ替え引っ替えしていたせいで、まったく自信がなかったです。本番ではパートナーの頑張りに引っ張られ、個人でもそこそこのレートを確保できました。
○Special Thanks
主催のガーダシルさん
練習会を開催してくださった有志の方々
タッグを組んでくださったくろゆきひめさん
本番2日前に緊急招集したのに言うことを聞いてくれたポケモンたち
SVでも対戦メインで楽しくやっていけたらと思っています。ありがとう、剣盾。